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健康保険の主な給付

健康保険の給付は以下のとおりです。

  1. 療養の給付・家族療養費

    被保険者やその家族が病気やけがをしたとき、健康保険を扱っている病院などへ保険証を持って行くと,被保険者および被扶養者共に3割の自己負担で治療を受けられます
  2. 入院時食事療養費・家族療養費

    健康保険を扱っている病院などに入院したときの食事の費用は、健康保険から給付する入院時食事療養費と入院患者が支払う標準負担額によりまかなわれます。その標準負担額は,被保険者・被扶養者とも1日780円とされています。
  3. 高額療養費

    被保険者または被扶養者が病気やけがで自己負担金として病院などへ支払った額 (食事療養に係る標準負担額を除く)が1ヵ月につき基準額を超えるときは、その超えた額が高額療養費として支給されます。
  4. 訪問看護療養費・家族訪問看護療養費

    難病や末期ガンなどで在宅療養を受けている方が、かかりつけの医師の指示に基づいて、訪問看護ステーションの訪問看護サービスを受けた場合、訪問看護療養費が支給されます。ただし、訪問看護を受ける都度、平均的な看護費用の3割を、基本利用料として訪問看護ステーションに支払います。
  5. 傷病手当金

    被保険者が病気やけがのため、仕事につけない日が4日以上続き、その間給料が支給されないときに、4日目から1年6ヵ月の範囲内で、休んだ日1日につき、給与の約2/3が支給されます。
  6. 出産手当金

    被保険者が出産のため会社などを休み、その間給料が支給されないとき、分娩の日以前42日(多胎妊娠の場合は、98日)分娩の日後56日までの間で、1日につき、給与の約2/3が支給されます。(分娩の日が分娩予定日より遅れた場合は、その日数分も支給されます。)
  7. 出産育児一時金・家族出産育児一時金

    被保険者、あるいは被扶養者となっている家族が出産したときは、請求により、一時金として1児ごとに30万円が支給されます。
  8. 埋葬料・家族埋葬料

    被保険者が亡くなったときは、埋葬を行った家族などに故人の給与の約1ヵ月分(その額が10万円に満たないときは、10万円)が給付されます。被扶養者が亡くなったときは、10万円が支給されます。

主な給付の詳細は以下のとおりです。

療養の給付

健康保険の被保険者が業務以外(業務中は労災保険が適用されます。)の事由により病気やけがをしたときは、健康保険で治療を受けることができます。 これを療養の給付といい、その範囲は次のとおりです。 A 診察 B 薬剤または治療材料の支給 C 処置・手術その他の治療 D 在宅で療養する上での管理、その療養のための世話、その他の看護 E 病院・診療所への入院、その療養のための世話、その他の看護 ・一部負担金 70歳未満の被保険者はかかった医療費の3割を、70歳以上75歳未満の被保険者は2割(ただし、平成21年3月31日までは1割)(現役並み所得者は3割)を一部負担金として医療機関の窓口で支払います。 ※ 窓口で支払う一部負担金の支払が多額となった場合、本人の申請による高額療養費が支給されるまでの間、当座の支払いに充てるための資金を貸し付ける制度が設けられています。

高額療養費

重い病気などで病院等に長期入院したり、治療が長引く場合には、医療費の自己負担額が高額となります。そのため家計の負担を軽減できるように、一定の金額(自己負担限度額)を超えた部分が払い戻される高額療養費制度があります。 ただし、保険外併用療養費の差額部分や入院時食事療養費、入院時生活療養費の自己負担額は対象になりません。 被保険者、被扶養者ともに1人1か月の自己負担限度額は所得に応じて、次の計算式により算出されます。また、高額療養費の自己負担限度額に達しない場合であっても、同一月に同一世帯で21,000 円以上超えるものが2件以上生じたときは、これらを合算して自己負担限度額を超えた金額が支給されます。同一人が同一月に2つ以上の医療機関にかかり、それぞれ21,000 円以上になった場合も同様です。(70~74歳の方がいる世帯では算定方法が異なります。)なお、同一世帯で1年間(直近12か月)に3回以上高額療養費の支給を受けている場合は、4回目からは自己負担限度額が変わります。(多数該当)

【70歳未満の方 医療費の自己負担限度額(1か月あたり)】

所得区分

自己負担限度額

4回目以降

上位所得者

150,000円十(総医療費-500,000円)×1%

83,400円

一般

80,100円+(総医療費-267,000円)×1%

44,400円

市町村民税

35,400円

24,600円

非課税世帯

※ 上位所得者とは標準報酬月額が53万円以上の被保険者、被扶養者

【計算例・一般所得区分で1ケ月の医療費(3割負担)が30万円の場合】

80,100十(1,000,000-267,000)×0.01=80,100+7,330=87,430(円)
⇒ 自己負担限度額87,430円。
300,000円を支払い、後に212,570円払い戻されます。(払い戻しには2~3ヶ月かかります。)

【70歳未満の方 医療費の自己負担限度額(1か月あたり)】


外来(個人ごと)

外来+入院(世帯単位)

現役並み所得者(3割負担)

44,400円

80,100円+
(総医療費-267,000円)×1%
【4回目以降44,400円】

一般(1割負担)

12,000円

44,400円

住民税非課税世帯
(1割負担)

低所得者区分Ⅱ

8、000円

24,600円

低所得者区分Ⅰ

15,000円

※ 現役並み所得者とは、標準報酬月額が28万円以上であって、かつ年収が夫婦世帯520万円以上、単身世帯で383万円以上の世帯の被保険者およびその被扶養者
※ 【】内の金額は、多数該当の場合の限度額
※ 「一般」区分の自己負担限度額は、平成20年4月から1年間は、外来(個人ごと)は12,000 円、外来+入院(世帯ごと)は44,400 円に据え置き

高額介護合算療養費

同一世帯内に介護保険の受給者がいる場合に、1年間(毎年8月1日~翌年7月31日まで)にかかった医療保険と介護保険の自己負担額の合算額が著しく高額になった場合は、負担を軽減するために自己負担限度額を超えた額が医療保険、介護保険の自己負担額の比率に応じて、現金で健康保険から支給されます。

傷病手当金

傷病手当金は、病気休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度で、病気やけがのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給されます。なお、任意継続被保険者の方は、傷病手当金は支給されません。
  1. 傷病手当金が受けられるとき

    傷病手当金は、被保険者が病気やけがのために働くことができず、会社を休んだ日が連続して3日間あったうえで、4日目以降、休んだ日に対して支給されます。 ただし、休んだ期間について事業主から傷病手当金の額より多い報酬額の支給を受けた場合には、傷病手当金は支給されません。
  2. 支給される金額

    支給額は、病気やけがで休んだ期間、一日につき、標準報酬日額の3分の2に相当する額です。なお、働くことができない期間について、ア、イ、ウに該当する場合は、傷病手当金の支給額が調整されることとなります。
    • ア 事業主から報酬の支給を受けた場合
    • イ 同一の傷病により障害厚生年金を受けている場合(同一の傷病による国民年金の障害基礎年金を受けるときは、その合算額)
    • ウ 退職後、老齢厚生年金や老齢基礎年金又は退職共済年金などを受けている場合 (複数の老齢給付を受けるときは、その合算額)
    • ※ ア~ウの支給日額が、傷病手当金の日額より多いときは、傷病手当金の支給はありません。
    • ※ ア~ウの支給日額が、傷病手当金の日額より少ないときは、その差額を支給することとなります。

埋葬料および埋葬費

被保険者が亡くなったときは、埋葬を行う人に埋葬料または埋葬費が支給されます。
  1.  

    埋葬料

    被保険者が死亡したときは、埋葬を行った家族(被保険者に生計を維持されていた人であれば、被扶養者でなくてもかまいません。)に5万円の埋葬料が支給されます。
  2. 埋葬費

    死亡した被保険者に家族がいないときは、埋葬を行った人に、埋葬料の額の範囲内で、埋葬にかかった費用が埋葬費として支給されます。

出産手当金

被保険者が出産のため会社を休み、事業主から報酬が受けられないときは、出産手当金が支給されます。 これは、被保険者や家族の生活を保障し、安心して出産前後の休養ができるようにするために設けられている制度です。なお、任意継続被保険者の方は、出産手当金は支給されません。
  1. 出産手当金が受けられる期間

    出産手当金は、出産の日(実際の出産が予定日後のときは出産の予定日)以前42日目(多胎妊娠の場合は98日目)から、出産の日の翌日以後56日目までの範囲内で会社を休んだ期間について支給されます。ただし、休んだ期間にかかる分として、出産手当金の額より多い報酬が支給される場合は、出産手当金は支給されません。
  2. 出産が予定よりおくれた場合

    予定日よりおくれて出産した場合は支給期間が、出産予定日以前42日(多胎妊娠の場合は98日)から出産日後56日の範囲内となっていますので、実際に出産した日までの期間も支給されることになります。たとえば、実際の出産が予定より4日おくれたという場合は、その4日分についても出産手当金が支給されます。
  3. 支給される金額

    出産手当金は、1日につき標準報酬日額の3分の2に相当する額が支給されます。 会社を休んだ期間について、事業主から報酬を受けられる場合は、その報酬の額を控除した額が出産手当金として支給されます。

被扶養者に関する給付

 
  1. 家族療養費

    被扶養者の病気やけがに対しては、家族療養費が支給されます。その給付の範囲・受給方法・受給期間などは、すべて被保険者に対する療養の給付と同様です。   家族療養費は、被扶養者の療養に要する費用の7割(未就学児の場合は8割、70歳~74歳の方の場合は8割(ただし、平成21年3月31日までは9割))(現役並み所得者は7割))相当額を現物給付することになっていますので、実際の取扱いとしては被扶養者が外来で保険診療を受けたときは診療費の3割(未就学児は2割、70歳~74歳の方の場合は2割(ただし、平成21年3月31日までは1割(現役並み所得者は3割))相当額を保険医療機関などに支払えばよいことになります。  
  2. 高額療養費

    被保険者と同じです。
  3. 高額介護合算療養費

    被保険者と同じです。
  4. 家族埋葬料

    被扶養者が死亡した場合、その埋葬の費用の一部として被保険者に家族埋葬料が支給されます(死産児については支給されません)。家族埋葬料の額は5万円となっています。
  5. 家族出産育児一時金

    被扶養者が出産した場合、被保険者に家族出産育児一時金として35万円が支給されます。(被保険者に支給されるものですから、被保険者が死亡した後の出産、被保険者が会社をやめた後の出産については、家族出産育児一時金は支給されません。)

資格喪失後の保険給付

健康保険の保険給付は、被保険者に対して行われるのを原則としていますが、退職などにより被保険者でなくなった(資格喪失)後においても、一定の条件のもとに保険給付が行われます。  
  1. 保険給付を受けている人が資格を喪失した場合(継続給付)

    資格を喪失する日の前日までに継続して1年以上被保険者であった人は、資格を喪失した際に現に受けていた傷病手当金及び出産手当金を引き続き受けることができます。傷病手当金は1年6か月間、出産手当金は出産前後合わせて原則98日間の範囲内で、支給を受けることができることになっていますが、この期間から被保険者である間にすでに支給を受けた残りの期間について受けることができます。
  2. 資格を喪失した後に保険給付を受ける事由が生じた場合

    これには、死亡に関する給付と出産育児一時金の給付の2種類があります。
    • A 死亡に関する給付

      次の場合は、埋葬料か埋葬費が支給されます ・被保険者が資格を喪失して3か月以内に死亡したとき
    • 上記①に該当する人が死亡したとき
    • 上記①に該当する人が継続給付を受けなくなってから3か月以内に死亡したとき
    • B 出産に関する給付

      資格を喪失する日の前日までに継続して1年以上被保険者であった人が資格喪失の日後、6か月以内に出産をしたときは、被保険者として受けられる出産育児一時金が支給されます。

健康保険の給付制限

健康保険では、故意の犯罪行為など制度の趣旨に反するような恐れがあるときは、社会保険の公共性の見地から一定の条件のもとに給付の全部又は一部について制限を行うこととなっています。また、給付を行うことが事実上困難な場合とか他の制度から同様の給付が行われた場合の調整的な意味あいでの給付制限もあります。 具体的には、次のような場合に保険給付の制限または調整が行われます。
  • 故意の犯罪行為又は故意に事故をおこしたとき
  • けんか、よっぱらいなど著しい不行跡により事故をおこしたとき
  • 正当な理由がなく医師の指導に従わなかったり保険者の指示による診断を拒んだとき
  • 詐欺その他不正な行為で保険給付を受けたとき、又は受けようとしたとき
  • 正当な理由がないのに保険者の文書の提出命令や質問に応じないとき
  • 感染症予防法等他の法律によって、国又は地方公共団体が負担する療養の給付等があったとき

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