健康保険とは?
健康保険の適用事業所とは?
健康保険では、事業所を単位に適用されます。健康保険の適用を受ける事業所を適用事業所といい、法律によって加入が義務づけられている強制適用事業所と、任意で加入する任意適用事業所の2種類があります。ちなみに適用事業所の定義は厚生年金と同じです。
強制適用事業所
強制適用事業所は、以下の事業所で、法律により、事業主や従業員の意思に関係なく、健康保険・厚生年金保険への加入が定められています。
- 国又は法人の事業所
- 次の事業を行い常時5人以上の従業員を使用する事業所
a製造業b土木建築業c鉱業d電気ガス事業e運送業f清掃業g物品販売業h金融保険業i保管賃貸業j媒介周旋業k集金案内広告業l教育研究調査業m医療保健業n通信報道業など 任意適用事業所
- 任意適用事業所とは、強制適用事業所とならない事業所で社会保険事務所長等の認可を受け健康保険・厚生年金保険の適用となった事業所のことです。事業所で働く半数以上の人が適用事業所となることに同意し、事業主が申請して社会保険事務所長等の認可を受けると適用事業所になることができ、働いている人は全員(被保険者から除外される人を除く)が加入することになります。
適用事業所になると、保険給付や保険料などは、強制適用事業所と同じ扱いになります。
また、被保険者の4分の3以上の人が適用事業所の脱退に同意した場合には、事業主が申請して社会保険事務所長等の認可を受け適用事業所を脱退することができます。
健康保険の被保険者とは?
適用事業所に使用されている人は、国籍・性別・年齢・賃金の額などに関係なく、次の適用除外者に該当する場合を除いて、すべて被保険者となります。
- 船員保険の被保険者
- 所在地が一定しない事業所に使用される人
- 健康保険組合の事業所に使用される人
- 健康保険の保険者、共済組合の承認を受けて国民健康保険へ加入した人
- 長寿医療制度(後期高齢者医療制度)の被保険者等
適用除外者
健康保険の被扶養者とは?
健康保険では、被保険者が病気になったりけがをしたときや亡くなった場合、または、出産した場合に保険給付が行われますが、その被扶養者についての病気・けが・死亡・出産についても保険給付が行われます。この保険給付が行われる被扶養者の範囲は次のとおりです。
- 被保険者の直系親族、配偶者(戸籍上の婚姻届がなくとも、事実上、婚姻関係と同様の人を含む)、子、孫、弟妹で、主として被保険者に生計を維持されている人
※「主として被保険者に生計を維持されている」とは、被保険者の収入により、その人の暮らしが成り立っていることをいい、 かならずしも、被保険者といっしょに生活をしていなくてもかまいません。 - 被保険者と同一の世帯で主として被保険者の収入により生計を維持されている次の人
※「同一の世帯」とは、同居して家計を共にしている状態をいいます。 - 被保険者の三親等以内の親族((1)に該当する人を除く)
- 被保険者の配偶者で、戸籍上婚姻の届出はしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある人の父母および子
- 上記の配偶者が亡くなった後における父母および子 ※ 生計維持の基準について
「主として被保険者に生計を維持されている」、「主として被保険者の収入により生計を維持されている」状態とは、以下の基準により判断されます。
【認定対象者が被保険者と同一世帯に属している場合】
認定対象者の年間収入が130万円未満(認定対象者が60歳以上またはおおむね障害厚生年金を受けられる程度の障害者の場合は180万円未満)であって、かつ、被保険者の年間収入の2分の1未満である場合は被扶養者となります。
なお、上記に該当しない場合であっても、認定対象者の年間収入が130万円未満(認定対象者が60歳以上またはおおむね障害厚生年金を受けられる程度の障害者の場合は180万円未満)であって、かつ、被保険者の年間収入を上回らない場合には、その世帯の生計の状況を総合的に勘案して、当該被保険者がその世帯の生計維持の中心的役割を果たしていると認められるときは、被扶養者となります。
【認定対象者が被保険者と同一世帯に属していない場合】
認定対象者の年間収入が130万円未満(認定対象者が60歳以上またはおおむね障害厚生年金を受けられる程度の障害者の場合は180万円未満)であって、かつ、被保険者からの援助による収入額より少ない場合には、被扶養者となります。
標準報酬月額・標準賞与額とは?
健康保険料の計算基礎となる標準報酬月額・標準賞与額の計算方法は厚生年金とほぼ同じです。
標準報酬月額
健康保険・厚生年金保険では、被保険者が事業主から受ける毎月の給料などの報酬の月額を区切りのよい幅で区分した標準報酬月額と3月を超える期間の賞与から千円未満を切り捨てた標準賞与額(健康保険は年度の累計額540万円、厚生年金保険は1ヶ月あたり150万円が上限)を設定し、保険料の額や保険給付の額を計算します。標準報酬月額は、健康保険は第1級の5万8千円から第47級の121万円までの全47等級に区分されています。
※ 報酬の範囲
標準報酬月額を決める場合にそのもととなる報酬は、賃金、給料、俸給、手当、賞与、その他どんな名称であっても、被保険者が労務の対償として受けるものすべてを含みます。(所得税のかからない非課税交通費も標準報酬月額のもととなる報酬に含まれます。)ただし、大入り袋や見舞金のような臨時に受けるものや、年3回以下の賞与は含まれません。標準賞与額
被保険者期間中において、実際に支給された賞与額から千円未満を切り捨てた額が標準賞与額となり、賞与が支給される月毎に決定されます。標準賞与額の上限は、健康保険は年間累計額540万円(毎年4月1日から翌年3月31日までの累計額)となり、厚生年金保険については1ヶ月あたり150万円が上限となります。
※ 賞与の範囲
標準賞与額を決める場合にそのもととなる賞与は、賃金、給料、俸給、手当、賞与、その他どんな名称であっても、被保険者が労務の対償として受けるすべてのもののうち年3回以下のものを含みます。ただし、大入り袋や見舞金のような臨時に受けるものは含まれません。
健康保険の保険料は?
こちらをご覧ください>>健康保険・厚生年金保険の保険料額表(平成20年10月分)
※ 健康保険組合に加入する方の健康保険料については、加入する健康保険組合にお問い合わせください。
保険料の納付について
保険料の額
保険料は、被保険者である期間の各月について徴収されます。保険料の額は、被保険者の標準報酬月額及び標準賞与額に保険料率(一般保険料率+介護保険料率)をかけた額となります。 一般保険料率(特定保険料率+基本保険料率)は、全国健康保険協会管掌健康保険は、千分の82(平成20年10月から)となっています。一般保険料率のうち、特定保険料率は千分の33、基本保険料率は千分の49(平成20年10月から)となっています。また、全国健康保険協会管掌健康保険の介護保険料率は、千分の11.3(平成20年10月から)となっています。
保険料の負担
保険料は、事業主と被保険者が折半で負担します。ただし、健康保険組合の場合は、規約で決めて事業主の負担割合を増すことができます。保険料の納付手続と納付期日
保険料の納付手続と納付期日は厚生年金と同じです。
事業主は、事業主負担分と被保険者負担分をあわせた保険料を保険者に納付する義務があります。この場合、被保険者の負担する分については、事業主は被保険者に支払う賃金から前月分の保険料を控除することができます。被保険者の負担する保険料を賃金から控除したときは、それを被保険者に知らせなければなりません。
毎月の保険料の納付期限は、翌月の末日です。保険料の納付は、全国健康保険協会管掌健康保険の場合、社会保険事務所から送付される納入告知書により、金融機関等に納めます。(口座振替になります。)保険料を納付期限までに納めないと、期限を指定した督促状が送られてきます。その督促状の期限がきても納めないと、年率14.6パーセント(100円につき日歩4銭)の割合で延滞金が徴収され、また財産差押えなどの滞納処分を受ける可能性があります。育児休業期間中の保険料免除
育児休業期間中の保険料免除の手続きは厚生年金と同じです。
育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」に規定する1歳に満たない子または1歳から1歳6ヶ月に達するまでの子を養育するための育児休業、1歳から3歳に達するまでの子を養育するための育児休業制度に準ずる措置による休業(育児休業等)をしている被保険者を使用する事業主が社会保険事務所に申し出ることにより、その育児休業等を取得している被保険者負担分及びその事業主負担分の保険料が免除となります。
※ 免除を受ける手続きと免除期間
育児休業等期間中の保険料免除を受けようとする事業主は、社会保険事務所に「健康保険・厚生年金保険育児休業等取得者申出書」を提出します。免除となるのは、その育児休業等を開始した日の属する月からその育児休業等が終了する日の翌日が属する月の前月までの期間です。

